ネットワークエンジニアのフリーランス単価相場は?年収・スキル・案件獲得
会社員として働く「ネットワークエンジニア(NWエンジニア)」の方で、起業や独立を検討中の方も多いのではないでしょうか。
フリーランスエンジニア向けに業務委託の求人案件を紹介するエージェントも増えており個人事業主で仕事をする環境は整ってきています。
この記事では、フリーランスのネットワークエンジニアとして独立する方法や単価相場・年収、案件の獲得方法を紹介します。
- フリーランスのネットワークエンジニアという働き方
- ネットワークエンジニアの仕事内容
- ネットワークエンジニアの単価・平均年収
- フリーランスのネットワークエンジニアになるには
- フリーランスのネットワークエンジニアに必要なスキル
- ネットワークエンジニア案件を獲得する方法
- 高単価なネットワークエンジニアになるために
- ネットワークエンジニアの今後と将来性
フリーランスのネットワークエンジニアという働き方
会社に所属せず個人で仕事を受注して働くフリーランスのITエンジニアも増えています。
ところで、ネットワーク(NW)に関する仕事を専門とするネットワークエンジニアもフリーで働くことは可能なのでしょうか。
ネットワークエンジニアはフリーランスになれる?
IT企業やSIerなどに就職して、3年ほど実務経験のあるネットワークエンジニアであれば、独立して個人事業主で仕事をすることは可能です。
フリーランスエージェントやマッチングプラットフォームに登録して、希望条件を伝えると業務委託の案件紹介を受けることができるでしょう。
ネットワークエンジニアの案件数・フリーランス求人動向
ネットワークエンジニアのフリーランス市場を確認する指標として、企業が募集する求人数があります。
実際にどの程度ネットワークエンジニアの案件が掲載されているか、エージェントサイトで調べてみたところ、レバテックフリーランスでは461件、エンジニアファクトリーでは86件でした。
業務委託のエンジニア案件では、企業に常駐して仕事をするタイプがほとんどですが、最近ではリモートや在宅ワークで稼働する案件も増加傾向にあります。
フリーランスエージェントでは、サイト上に案件を公開しない非公開求人も多くあります。実際の求人数が気なる際は直接確認してみてもよいでしょう。
ネットワークエンジニアの仕事内容
ネットワーク設計
顧客や事業部門から要望をヒアリングして、ネットワーク構成やシステムの要件を洗い出します。
設計書や仕様書を作成するには、OSやサーバー、セキュリティなど広範囲な知識が求められます。
実務では、機器やネットワーク回線の選定を行いプロジェクトを推進します。
ネットワーク構築
仕様書や設計書にもとづいて、有線LAN、無線LAN、WANなどネットワークの構築をおこないます。
パソコンやルーターなど機器の設置やケーブル接続、インストール設定なども必要です。
回線速度や動作をチェックして、ネットワークの開通させます。
ネットワーク監視・運用
稼働中のネットワークを監視して、保守運用をおこなうネットワークエンジニアの仕事もあります。
回線トラブルやエラーなど原因を究明して障害対応にあたり、ソフトウェアの更新、メンテナンスなども実施します。
ネットワークエンジニアの単価・平均年収
ネットワークエンジニアの単価相場(フリーランス)
フリーランスで働くネットワークエンジニアの単価相場は、担当するフェーズや案件内容によって異なります。
具体的には、運用保守のプロジェクトで、月の単価相場は約40〜50万円です。
構築を担当する場合は、約50〜60万円、ネットワークを設計する担当で60〜70万円程度が相場でしょう。
ネットワークエンジニアの平均年収(会社員)
会社員のネットワークエンジニアでは、平均年収は約450万円とも650万円ともいわれています。
保有する資格や所属業界によっても年収レンジは異なりますが、通信インフラ系のエンジニアは通常よりも高い水準といえるでしょう。
年収の相場としては、30代で470万円、40代で550万円程度を目安に考えましょう。
フリーランスのネットワークエンジニアになるには
未経験からでもフリーランスのネットワークエンジニアを目指すことはできるのでしょうか。
ここからは、ネットワークエンジニアとして独立する方法を紹介します。
実務経験があれば、すぐ独立できる
会社員のネットワークエンジニアとして3年程度の勤務実績があれば、独立してフリーランスで仕事をすることは十分に可能です。
すぐに会社を辞めるのが不安であれば、フリーランス向けのエージェントに登録してカウンセリングを受けてみてもよいでしょう。
未経験なら、まずは就職・転職する
IT未経験でいきなりフリーランスで独立しても、仕事を受注できず苦労するでしょう。
最初は正社員で就職して、独立に必要な実務経験を積むことを目指しましょう。インフラエンジニアを目指すスクールなどもおすすめです。
未経験可のネットワークエンジニアを募集する採用求人に応募して、その過程で資格取得に挑戦してもよいでしょう。
フリーランスのネットワークエンジニアに必要なスキル
ネットワーク全般のスキル・知識
ネットワークに関する要件定義や設計、開発、運用のスキルが必要です。ネットワーク機器や通信回線に関する関連技術について網羅しておく必要があります。
TCP/IPやゲートウェイの配置、ルーティングなどネットワークの構成についても理解して設計や構築をおこないます。
コミュニケーション能力
フリーランスのネットワークエンジニアとして活躍するためには、技術だけでなく円滑なコミュニケーションを可能にする対人スキルも重要です。
特に、設計やマネジメントなどより高単価な案件をこなす際には、交渉や提案なども必要になってくるでしょう。
論理的思考力
ネットワークシステムの要件定義では、ヒアリングや業務分析をおこないながら、考慮する箇所を漏れなく検討する必要があります。
また、トラブルが発生した際に、トラブルの原因を見極め、解決策をしめすのにも論理的な思考が役立ちます。
ネットワークエンジニア案件を獲得する方法
また、ネットワークエンジニアがフリーランスとして継続的に仕事をしていくには、安定的な案件の獲得が欠かせません。
ここでは、業務委託のネットワーク案件の探し方を紹介します。
フリーランスエージェントを利用する
フリーランスのネットワークエンジニアが仕事を探す方法で一般的なのは、エージェントを利用することです。
案件の紹介をうけるために、登録面談が必要ですが、Zoomなどでのオンライン会議に対応しているエージェントがほとんどです。
職務経歴書やスキルシートを提出して、希望条件を伝えると、マッチするフリーランス案件を紹介してくれます。
エージェントにより保有案件や担当の相性などもあるため、1社のみに絞って登録するのではなく複数を並行して利用するとよいでしょう。
自分で営業する
知り合いや取引先の紹介なども含め、自分で営業して見込み案件から仕事をとることもできるでしょう。
エージェント経由の案件では、エージェントの手数料が引かれた金額が報酬となります。
一方で、エンドクライアントと直接の仕事では全額が報酬となる点がメリットです。
ただし、契約手続きや条件交渉なども自分でおこなう必要があるため、独立したてのフリーランスは注意が必要です。
指名での依頼を増やすためにはセミナーでの講演や書籍の出版、Webでの情報発信などが有効でしょう。
高単価なネットワークエンジニアになるために
フリーランスのネットワークエンジニアがより高単価で仕事をするためには、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
より商流の浅い案件に参画する
フリーランスのネットワークエンジニアがより高単価な仕事を獲得する際に、重要な点が商流の浅い案件に参画することです。
商流が浅いとは、発注元のエンド企業とフリーランスの間に入る中間業者が少ないことで、商流が深いとは間の会社が多いことを意味します。
エンド企業から直接発注を受けた企業を「一次請け(元請け)」とすると、一次請けから発注を受けた企業は「二次請け」さらにその下に「三次請け」という構造があります。
エンド企業が支払う金額にもよりますが、より元請けに近い会社から案件を受注したほうが中間マージンが減り、フリーランスの手元に残る報酬が増えるということです。
上流工程やマネジメント経験を積む
同じネットワークエンジニアの案件でも、要件定義や設計、企画などより初期におこなう工程のほうが、経験や幅広い知識を求められるため単価も高くなる傾向があります。
企画や提案には、技術者としての知識のほか、ベンダーコントロールやプロジェクトマネジメントなどビジネススキルも必要になってきます。
また、ネットワークに関する案件のなかで現場でプレイヤーとして仕事をする場合よりもPLやPMとして、プロジェクトをリードするほうが単金も大きいです。
時給や単価を上げたい場合は、それらを意識して仕事に取り組むと良いでしょう。
ネットワークエンジニアの今後と将来性
データベースエンジニアの将来性は明るいでしょうか。求人動向や技術トレンドについても見ていきましょう。
クラウドがより普及する
アマゾン ウェブ サービス(AWS)に代表されるクラウドコンピューティングの市場が拡大しています。
クラウドの利用はサーバーやストレージに留まらず、ネットワークの分野でも普及が見込まれています 。
テレワークや他拠点間でのネットワーク接続などの案件も増加するでしょう。
よりセキュリティへの配慮が必要
IT技術の発展に伴い、サイバー攻撃やコンピュータウイルス、マルウェアなどの脅威も増大しています。
ネットワーク案件においても、今後ますますセキュリティに関する知識が求められるようになるでしょう。
個人情報保護や情報セキュリティに配慮したネットワーク設計や監視体制について学んでおきましょう。