PMOに必要なスキルセット

PMO（プロジェクトマネジメントオフィス）には、プロジェクトの運営・管理を支えるという役割があります。それでは、プロジェクトのなかで活躍するPMOになるには、どんな能力や知識、経験が求められるのでしょうか。

この記事では、PMOに必要なスキルセットについてみていきましょう。

PMOに求められるスキル

PMO（プロジェクトマネジメントオフィス）には、以下のようなスキルが求められます。

プロジェクトサポート

PMOはプロジェクトマネージャーやチームをサポートする役割を果たします。スケジュールの調整や会議の運営、ドキュメンテーションの整備など、プロジェクトの円滑な運営を支援するスキルが求められます。

ドキュメント整備

PMOはプロジェクトに関連するドキュメントの整備を行います。プロジェクト計画書、進捗報告書、リスク分析報告書など、プロジェクトの各段階で必要とされるドキュメントを作成・管理・整理するスキルが求められます。

ファシリテーション

PMOは関係者間のコミュニケーションを円滑に行うために、ファシリテーションスキルが必要です。会議やワークショップの進行をリードし、意見の集約や意思決定のサポートを行います。

システム開発知識

PMOが関与するプロジェクトがシステム開発に関連する場合、システム開発の基本的な知識やプロセス理解が必要です。システム開発の進行状況を把握し、プロジェクトチームと連携して問題の解決や課題の管理を行います。

プロジェクト管理

PMOはプロジェクトの進行管理やリスク管理を行うため、プロジェクト管理に関する知識や経験が必要です。チームの一員として管理手法やツール、プロセスを理解し、プロジェクトの成功に向けて適切なアプローチを提供します。

進捗管理

メンバーの稼働状況やタスクの進行状況を確認し、目標達成に向けて計画通りに推移しているかどうかを管理します。進捗報告の取りまとめやタスク配分の調整など、プロジェクトの進行状況を適切に把握する能力が必要です。

品質管理

プロジェクトの品質を確保するために、評価基準の策定、チェック、レビューを行います。途中経過においても、成果物が要件を満たしているかを確認し、品質向上に貢献します。

リスク管理

プロジェクトに潜在するリスクを特定し、それに対する対策を計画・実行します。リスクの評価やモニタリングを行い、予期せぬ問題が発生しないように努めます。

資料作成

プロジェクトの進捗や成果、計画などを示す資料の作成スキルが求められます。適切な情報を含み、視覚的にわかりやすい資料を作成することが重要です。

言語化

プロジェクトの進捗や課題、リスクなどの情報を明確かつ適切に言語化するスキルが必要です。関係者とのコミュニケーションにおいて、的確な表現や説明力が求められます。

文章化

プロジェクトの計画書、報告書、会議の議事録など、プロジェクトに関連する文章を適切に作成するスキルが必要です。正確で明瞭な文章を書くことで、プロジェクトの情報共有や報告が円滑に行えます。

Microsoft Office

Microsoft Word、Excel、PowerPointなどのOfficeソフトウェアのスキルが必要です。これらのツールを使って、プロジェクトの進捗報告や資料作成を行います。

コミュニケーション能力

PMOはプロジェクト関係者とのコミュニケーションを円滑に行うため、優れたコミュニケーション能力が求められます。適切な情報共有や報告書の作成、問題の解決において、明確かつ効果的なコミュニケーションが重要です。

リーダーシップ

PMOはプロジェクトチームをサポートし、指導する役割を果たします。リーダーシップスキルを持ち、チームをモチベートし、協力を促進する力が必要です。

分析能力

PMOはプロジェクトの進捗状況やリスクの分析、課題の把握などを行います。データを分析し、プロジェクトの改善点を特定する能力が必要です。

ツールやソフトウェアの知識

プロジェクト管理ツールやソフトウェアの使用経験があると、PMOの業務効率を向上させることができます。

PMOに適性のある人

それでは、PMO（プロジェクトマネジメントオフィス）に向いている人とはどのような人物なのでしょうか。以下でその特徴を説明します。

柔軟性

プロジェクト状況が変化することがあるため、柔軟に対応できる能力が必要です。

これらの特徴を持つ人は、PMOの業務を効果的に遂行し、プロジェクトの成功に貢献できる可能性が高いです。

事務作業が得意

PMOはプロジェクトの進行管理やドキュメント整備など、事務作業が主な業務となります。細かな作業を丁寧にこなすことができる能力が求められます。

サポーター

PMOはプロジェクトマネージャーやチームをサポートする役割を果たします。協力的でチームに貢献する姿勢が重要です。また、相手の意見を理解し、協力を促進するスキルが求められます。

PM経験者

プロジェクトマネージャーとしての経験がある人は、PMOの業務を理解しやすく、プロジェクトの進行管理や課題の解決に貢献できる可能性が高いです。

これらの特徴を持つ人は、PMOの業務を適切に遂行し、プロジェクトの管理や運営を円滑に行うことができるでしょう。

PMOになる前の経験

ここでは、いくつかのパターンでPMO（プロジェクトマネジメントオフィス）に至るキャリアパスについてみていきましょう。

プロジェクトチームメンバー

プロジェクトマネージャーのサポート役として、プロジェクトチームの一員として働きます。プロジェクトの進行管理やタスクの遂行を担当し、プロジェクトの実務経験を積みます。

プロジェクトアシスタント

プロジェクトのアシスタントとして、進捗報告書や会議の議事録の作成、スケジュール管理など、プロジェクトの補助業務を担当します。

プロジェクトコーディネーター

複数のプロジェクトの調整を行う役割で、プロジェクトマネージャーや関係者との調整やコミュニケーションを担当します。

プロジェクト管理事務

プロジェクトの管理事務全般を担当し、プロジェクトの進行管理やドキュメント整備、予算管理などの業務を行います。

これらの経験を積んだ後、プロジェクトの運営・管理に関する知識やスキルを磨いていき、PMOとしてのポジションに進んでいくことが一般的なキャリアパスとなります。また、PMOになるためにはプロジェクトマネジメントに関する資格やトレーニングを受けることも役立ちます。