広告運用担当者とは?インターネット広告運用の仕事内容・年収・運用型広告の将来性
運用型広告の市場が急成長するインターネット広告業界では「広告運用担当者」「Web広告運用担当」と呼ばれる専任ポジションが生まれています。未経験から広告業界を目指す方や広告運用の仕事に就職・転職を考える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、広告代理店やWebメディア企業などで広告の運用業務を担当する「広告運用者」の仕事内容やスキル、平均年収、キャリアパスなどを紹介します。
- 広告運用担当者とは
- インターネット広告運用業務・Web広告の仕事内容
- 広告運用担当者の活躍する場所
- 広告運用担当者の年収・給料
- 運用型広告・Web広告運用のキャリアパス
- 運用型広告の担当者になるには
- 運用型広告の今後と運用担当者の将来性
広告運用担当者とは
広告運用担当者は、広告運用者とも呼ばれインターネット広告(Web広告)のなかでも中心的な役割を担う運用型広告の管理・運用をおこなう職業です。
WebサイトやSNS、スマホアプリなどプロモーションを行う媒体の種類やターゲットによって広告の配信先を選定し入稿や予算管理、運用改善、分析・レポーティングなどを行います。
広告運用担当者が扱うインターネット広告の成長は著しく、その結果は数値にもあらわれています。最新動向や国内市場について以下で紹介します。
インターネット広告(Web広告)市場の動向
電通の発表した「2019年 日本の広告費」では2019年インターネット広告費がついにテレビメディア広告費を超え、媒体別でトップになったと報じられました。
インターネット広告費は、国内の総広告費6兆9,381億円のうち30.3%を占める2兆1,048億円となり、市場規模は2兆円を超えています。
2兆円のインターネット広告費の大半を占める「インターネット広告媒体費」1兆 6,630 億円のうち約80%を占めるのが運用型広告です。
インターネット広告媒体費の広告種別構成比をみると、検索連動型広告(リスティング広告)とディスプレイ広告の2種で全体の約7割を占めています。
前年に比べると、ビデオ(動画)広告、ソーシャル広告が大きく伸長しています。
インターネット広告運用業務・Web広告の仕事内容
広告運用担当者は、どのような仕事を担当するのでしょうか。Web広告運用の具体的な業務内容をみていきましょう。
企画
マーケティング戦略や広告出稿の方針に基づき、出稿する媒体や予算、スケジュールなどを決定します。
ターゲットユーザー毎に最適な配信面があり、媒体のアップデートや新しい広告も登場するためメディアに関する知識は常に勉強が必要です。
運用型広告は反応をみながら細かな調整が可能なため、大枠や方針を決めておきPDCAをまわしていくという方法もみられます。
ただし、振り返りを実施するためにも、広告の配信目的にそって、KGI・KPIなど計測する指標は設定しておくとよいでしょう。
獲得目的の広告では、CV数やCPA、ROASなどの指標がよくもちいられます。認知目的では、PV数やクリック数、パネル調査などを利用します。
配信後に、目標指標と実績を確認して広告結果の良し悪しを判断します。
入稿
インターネット広告(Web広告)を出稿する際には、各広告プラットフォームの管理画面上から入稿をおこなうことができます。
リスティング広告などテキストの広告フォーマットを利用する際は、キーワードと広告文、広告を掲載するページのURLがあれば広告に出稿できます。
運用型広告では、入札金額の調整も運用者がおこないます。ただし、最近はGoogle広告やFacebook広告などで機械学習による自動入札が強化されている面もあり、AIに任せてしまう運用もふえています。
ディスプレイ広告やソーシャル広告、動画広告などリッチなフォーマットを利用する際は、広告文のほかに、静止画のバナーや画像、動画などクリエイティブが必要になります。
効果の高い広告掲載を実施するためには、ユーザーにあわせた訴求内容やLP(ランディングページ)を用意して、バナーや広告文とも関連性をもたせた内容にすることが重要です。
分析
運用型広告では、広告の掲載結果を分析して運用改善をおこない成果をあげていくことが重要です。
流入経路毎の広告効果やコンバージョンへの貢献などを分析するには、Webページにタグやツールを設定してデータを取得する必要があります。
よく利用されるツールとして、アクセス解析をおこなうGoogle AnalyticsやGoogleタグマネージャーなどのタグマネジメントツールがあります。
リスティング広告のほかに、ディスプレイ広告やソーシャル広告など複数の媒体に広告出稿をおこなったり、刈り取り目的の広告と認知目的の広告が並走する場合などは、計測の方法にも工夫が必要です。
きちんと設定して、データや数値が確認できるようにしておきましょう。ABテストやLPO、EFOなどの改善をを実施する際にも役立ちます。
月間の運用広告費が一定額を超える場合は、ラストタッチだけでなくアトリビューションなど多面的な分析方法を採用しましょう。
改善
広告運用で成果を出すには、分析結果をもとに改善をおこないます。改善のポイントとしては、大きく「配信面」「クリエイティブ」「ランディングページ」の3つがあります。
配信面は、広告を掲載するメディアや媒体のことです。掲載時に広告フォーマットや掲載場所を選択して出稿できるため、調整することでパフォーマンスに影響を及ぼします。
例えば、Google広告だけでも、Google検索結果、Gmail、GDN(ディスプレイネットワーク)、YouTubeなどの掲載面があり、表示対象となる広告のオーディエンスなども指定できます。
バナーや動画などのクリエイティブを調整することでも、広告のクリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を改善できます。
Facebook広告やInstagram広告、LINE広告などのSNS広告では、広告運用の割合でクリエイティブの調整が需要になっています。
ランディングページの改善は、デザイナーやサイト担当者と連携が必要な施策ですが、成功するとCV数の向上に大きく貢献します。
広告運用担当者の活躍する場所
Web広告の運用担当者として活躍できる企業やインターネット広告業界の仕組みについてみていきましょう。
運用型広告で登場するプレイヤーは「広告主」「広告代理店」「メディア」という立場にわかれます。
広告の掲載先であるメディアに対して、広告主は広告を利用する側です。広告代理店は、広告主から依頼されて広告運用を代行する役割を果たします。
複数の区分にまたがる会社も存在します。例えばAmazonは広告主である一方でメディアでもありますし、サイバーエージェントは一つの会社ですべての機能を持っています。
そのように、同じ会社でも事業単位や仕事単位でみるとちがった側面はありますが、広告掲載に対してお金を払う側と貰う側があるということは覚えておくとよいでしょう。
広告主
広告主には、さまざなジャンルの会社があります。Webサイトやアプリへの集客に広告を利用しますが、多くは社内にマーケティング機能をもたず、広告代理店に運用を委託しています。
広告主企業が自社内に担当者を置いて広告運用を実施することをインハウス運用と呼び、代理店での運用とよく対比されます。
広告代理店
広告代理店は、広告主から運用予算を預かりWeb広告やインターネット広告の運用を受託します。
広告代理店にもいくつか種類があるため、以下で解説します。
数としては広告代理店の運用担当者のほうが多いので、最初はそこからスタートしてもよいでしょう。
総合広告代理店
電通、博報堂、ADKなどテレビCM、ラジオなどのマス広告からイベント、ポスターまで幅広い広告を総合的に取り扱う代理店です。
インターネット広告代理店
サイバーエージェント、アイレップ、セプテーニ、オプトなどWeb上に表示するインターネット広告を中心に取り扱う代理店です。
ハウスエージェンシー
デルフィス、ジェイアール東日本企画、東急エージェンシーなど親会社をメインのクライアントとして活動する代理店です。
メディア
メディアは媒体ともいわれ、マネタイズの方法として広告を利用します。Webサイトやスマホアプリ、SNSなど様々な形態が存在します。
大規模なメディアは自社で広告商品やプラットフォームを作り広告代理店や広告主に直接販売します。間接的な方法としてアドネットワーク、アフィリエイトなどの仕組みを利用して収益化する方法もあります。
メディア自身もユーザーを増やすために宣伝活動は必要です。そのため、メディア企業のなかで、自社のマーケティングを担当する広告運用者とクライアントの支援をする担当者といった具合に部署やチームが分かれているケースもあります。
広告運用担当者の年収・給料
dodaの情報によるとネット広告/Webマーケティングの平均年収は419万円です。これは全年齢で男性も女性も含めて集計した平均値です。
以下では、年代別の平均年収を表にまとめました。
年代 | 年収 |
---|---|
20代 | 370万円 |
30代 | 461万円 |
40代 | 555万円 |
50代〜 | 547万円 |
広告運用担当者の給料も所属する会社により大きくことなります。給与水準が高いのは総合広告代理店や外資系の広告メディア企業などです。
また、同じ会社に勤めている場合でも一般社員からリーダーやマネージャー、部長と役職があがると給料も増えていきます。
残業代が額面通りもらえるもらえない、ポーナスが出る出ないなども注意しましょう
運用型広告・Web広告運用のキャリアパス
新卒の配属や転職して未経験から広告運用担当者としてキャリアを開始した場合でも、その後のキャリアパスは様々です。
もっとも多いのは、会社のなかでリーダーやマネージャー、部長などの出世を目指すことでしょう。広告代理店からインハウスへの転職も人気があります。
広告代理店では、インターネット広告代理店や専業代理店、メディアレップ、トレーディングデスクなどから総合代理店のようなステップアップに挑戦する転職もみられます。
志向によっては、プラットフォーム側で広告商品の企画に携わることや、プランナーやコンサルなど別の職種へのキャリアチェンジも視野に入ります。
最近では経験を積んだ後にフリーランスとして独立したり、広告代理店やデジタルエージェンシーを起業するといった選択肢もとれるようになっています。
運用型広告の担当者になるには
ここまでお話しした通り、広告運用で働くには「広告代理店などの受託企業」と「広告主・メディア企業のインハウス担当」という2つの方向性があります。
パターンとして、どちらの担当者でも未経験OKの求人があるため就職・転職は可能です。
未経験OKの求人に応募して採用される
未経験からインターネット広告運用担当者になるためには、求人サイトや転職エージェントなどで未経験可の求人を探して応募しましょう。
第二新卒や既卒といった20代の若手であればポテンシャル採用枠で転職もしやすいでしょう。
契約社員やアルバイトから正社員を目指す
広告運用業務ではパート・アルバイトや契約社員などで募集する求人もあります。正社員での採用が難しい場合は、まずは派遣契約などからでも職場にはいっていって実績を積む方法もあるでしょう。
運用が無理なら営業からスタートも
広告運用で採用されない場合も、まずは広告代理店やデジタルエージェンシーに営業やセールスで入社するという方法もあります。
入社後に同じ会社の部署移動で運用に異動することや数年間広告業界で働いてから、再度転職することで、運用担当に挑戦できるでしょう。
運用型広告の今後と運用担当者の将来性
運用型広告の将来を考える際に、AI(人工知能)技術がさらに発展すると広告運用者の作業はAIに代替されてしまうのではという話も耳にします。
実際に、Googleをはじめ、Facebook、LINEといった主要なプレイヤーは機械学習や深層学習への投資をおこない、自動化の機能を次々と実装しています。最適化の精度も数年前に比べ格段に向上しています。
そのようななか、広告運用の仕事に不安を感じることも無理はないでしょう。将来的に今は人間がおこなっているようなチューニング作業やレボーディングについてもコンピュータがすばやく行う世の中になるかもしれません。
とはいえ、この先数年でこの仕事がなくなることはないでしょう。また、マーケティングスキルをみにつければ仕事をみつけることは難しいことではありません。
広告運用に拘らず本質的なマーケティングや顧客とのコミュニケーションに視点を移していくと、世の中がかわっても仕事には困らないでしょう。
データサイエンティストの副業は稼げる?データ分析案件の探し方・単価目安・注意点
データ分析や統計解析などデータサイエンスに関する仕事の需要が高まり、データサイエンティストと呼ばれる職業が一般に認知されるようになりました。
フリーランスエージェントや副業マッチングのプラットフォーム上でもデータサイエンティスト業務の案件を探せるようになっており、データ分析の副業や複業を考える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、データサイエンティストの副業案件の単価目安や時給相場、仕事の探し方、副業を始める際の注意点について紹介します。
データサイエンティストの副業方法・仕事の探し方
副業エージェントを利用
データサイエンティストとして実務経験があると、副業向けのエージェントやマッチングプラットフォームに登録して案件の紹介を受けられます。
自分で企業開拓をおこなうことなく、エージェントの保有する副業求人から自分にあった案件を探せる点がメリットといえるでしょう。
副業案件は、充足するのも早いため問い合わせた際にすぐに案件があるとも限りません。
エージェントに登録をしておくと経験やスキルにあった副業案件がメールなどで配信されます。
エージェントによって強い職種やジャンルが異なるため、数社登録して案件の紹介を受けてみましょう。
クラウドソーシングで案件を受注
エージェントが扱う案件よりも、単価は低めですがクラウドソーシングを利用して副業案件を受注することも可能です。
クラウドソーシングの利点は手軽にサイト上で案件を探せることやフルリーモートで在宅作業が可能な点です。
成約時にマージンとして報酬から手数料を差し引かれますがクラウドソーシングサービスは手数料を公開しているサイトも多いです。
Kaggleなどのコンペに挑戦
世界中のデータサイエンティスト・機械学習エンジニアが集まるコンペティションサイトがKaggle(カグル)です。Kaggleに参加するひとはKaggler(カグラー)と呼ばれ国内でも人気が高まっています。
Kaggleで開催されるコンペの中には、企業などのコンペ主催者が協賛し、優秀なモデルに対して賞金が出されるコンペもあります。
賞金付きコンペでランキング上位に入れば副業収入を得ることができますし、賞金ではなくともKaggleでの成績をもとに副業を手にすることが可能になります。
データサイエンティストが副業できる案件例と単価目安
データサイエンティストの副業について、より具体的な業務内容や仕事の種類をみてみましょう。
データサイエンティスト案件のなかでもフルリモートが可能な案件を探して副業は可能でしょう。
AI案件(機械学習/深層学習)
単価目安 | 時給 3,000円〜 |
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経験目安 | 実務経験3年以上 |
内容 | ・自然言語処理エンジンのロジック開発 ・音声解析データの活用PJ |
機械学習による異常検出や予測モデルなどの開発プロジェクトでフルリモートの案件があれば、副業データサイエンティストの出番です。
アルゴリズムの選定やパラメータ調整だけでなく、特徴量エンジニアリングを実施して成果のだせるデータを用意します。
ビッグデータ解析のコンサルティングや外部の相談役としての立ち位置で技術指導する技術顧問・技術アドバイザー案件もあります。
AIベンチャーなどからは、画像認識、音声解析、自然言語処理などで深層学習(Deep Learning)技術の要望も増えています。
分析案件
単価目安 | 時給 3,000円〜 |
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経験目安 | 実務経験3年以上 |
内容 | ・広告施策やマーケティングデータの分析 ・気象データや位置情報などからの購買分析 |
スマホアプリやソーシャルゲーム、Web広告などデジタル施策に関する分析案件もデータサイエンティストの需要が高い領域です。
費用対効果に関する分析やグロース施策の振り返り、アナリストの立場で助言や施策立案をおこなうこともあります。
購買データや顧客情報など個人情報が含まれるデータの分析は外部への持ち出しを禁止するクライアントがほとんどです。
副業や在宅ワークで取り組む分析では、個人情報の含まれないデータセットを使用します。
開発案件
単価目安 | 時給 3,000円〜 |
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経験目安 | 実務経験3年以上 |
内容 | ・スクレイピングによるデータ収集 ・レコメンデーションや診断系アプリの開発 ・チャットボットの開発 |
エンジニア技術を持つデータサイエンティストであれば、開発寄りの副業もおこなえるでしょう。
開発案件には、PythonでのWebスクレイピングやソーシャル分析、チャットボットの開発、診断系アプリの開発などがあります。
エージェント経由で案件に参画する場合は、準委任契約での業務委託が多いでしょう。
請負契約の場合は、納品義務や瑕疵担保責任などに注意しましょう。
プログラミングスクール講師
単価目安 | 時給 5,000円〜 |
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経験目安 | 実務経験1年以上 |
内容 | ・AIスクール講師 ・データサイエンススクール講師 ・法人向け研修講師 |
プログラミング人気が高まっており、エンジニア向けにAIやデータサイエンスの授業を提供するスクールが増えてきました。
スクールでは講座を受け持つ講師やメンターを募集しており、データサイエンティストの副業としても人気です。
社会人向けに開講するコースが多いため、平日夜間や土日に稼働でき会社員の副業に向いています。
平日の日中でも稼働が問題なければ、法人向けの研修を担当することもできるでしょう。
データサイエンティストの副業に必要なスキル
ITスキル
データサイエンスの案件を受注するうえでITスキルは欠かせません。分析案件では、PythonやR言語を利用してデータの傾向やパターンを探っていきます。
また、SQLでのデータ操作やデータベースの知識、クラウド上での環境構築など、分析に必要なデータを収集・整形するスキルも欠かせません。
開発案件では、上記のほかにアプリケーションを開発するスキルが必要になります。
統計スキル
データ分析の専門家として、精度の高い統計処理や数理モデルの作成をおこなうには高度な統計知識と統計解析の実務能力が必要です。
機械学習(Machine Learning)・深層学習(Deep Learning)などのアルゴリズムや確率計算などの手法を理解したうえで、実務上の課題や分析目的にあわせ最適な手法を適用していきます。
ビジネススキル
副業とはいえデータサイエンティストへ依頼をするクライアントが求めるのは、ビジネス上での利益や投資に勝る効果です。
ビッグデータの分析やデータサイエンス・AIといった手段を活用していくことになるのですが、最終的には顧客の利益につながることを実現する必要があります。
アドバイザリーやコンサルティングなどより上流の案件ほどビジネススキルも求められるようになります。
データサイエンスの副業を始める前に
会社員が副業を始める前に確認すべき点を紹介します。データサイエンティストとして順調に仕事をこなせるからこそ税金や申告漏れには注意しましょう。
本業で副業して大丈夫か確認する
副業を始める前にまず確認したいことに「本業で副業が許可されているかどうか」があります。まずは、就業規則を見て該当する記載があるかどうかを確認しましょう。
そもそも今働いている会社で副業が禁止されている場合は、副業をしないでおくほうが無難です。心配な場合は上司や人事などに確認してみるとよいでしょう。
副業が大丈夫な会社でも事前の申請や許可など手順を踏む必要があります。本業に支障がでないように機密情報などの扱いには注意しましょう。
確定申告や税金に注意する
副業で得た所得が一定の基準を超えた場合は確定申告が必要です。データサイエンティストの副業では、役務や労働に対して報酬が支払われるため、計上できる経費はそう多くはないでしょう。
報酬金額や取引先がそう多くない場合は、確定申告の作業もそこまで大変ではありませんが事務手続きや会計の手間を減らすには個人事業用の銀行口座を用意して、報酬の入金も経費の支払いもその口座に集約するとわかりやすいです。
データアナリストは副業できる?副業の種類・単価相場・探し方
データアナリスト向けの統計解析やデータ分析に関する副業案件への参画をサポートするエージェントや求人サイトが増えてきました。
この記事では、データアナリストの副業のはじめ方や収入・単価の目安、副業案件の見つけ方などを紹介します。
データアナリストの副業をはじめよう
データに基づく意思決定やビッグデータ活用の必要性が高まっています。それに伴い、データ分析部署の立ち上げや人材育成に乗り出す企業が増加しています。
データを外部に持ち出せない企業は多く、分析案件のなかでは一部といえますが、データアナリストの副業案件も増えてきているのです。
データアナリストの副業が一般化する背景
副業を解禁する会社が増えたことに加え、クラウドソーシングや副業エージェントなど副業人材の流通する仕組みが整ったことで、以前に比べアナリスト人材のリソースが市場に供給される体制ができつつあります。
Web系企業での分析経験を有する正社員のほかに、金融業界のアクチュアリー、クオンツ、フリーランスのデータアナリストやスポーツアナリスト、学術分野の研究者など様々なバックグラウンドを持つ分析官が副業市場へ供給されています。
これから副業の参入を考える分析者のなかに上記職業の方も多いのではないでしょうか。
データアナリストとは
データアナリストは、データ分析の専門家として意思決定に役立つレポーティングや統計解析業務に従事します。統計の知見に加えプログラミングなどITスキルが必要な職業です。
実務では分析だけでなく、SQLでデータを抽出・加工し、PythonやRでのデータ処理も行います。
データアナリストが副業をするメリット
次に、データアナリストが副業に取り組むメリットについてみていきましょう。
収入が増える
副業の利点を考える際に、もっともシンプルなメリットは収入アップです。正社員としての給料に加え、副業からも収入を得ることで所得が向上します。
会社からの給与と別に月10万円の収入があるだけでも家計の足しにはなりますよね。
ただし、一定以上の副業収入は課税対象となり確定申告が必要になるので注意が必要ですね。
スキルの向上
事業会社のデータアナリストは、関わる案件や分析するデータが社内のデータに限定されます。データ分析企業やコンサルティングファームなどに在籍する分析官に比べ、経験を積みづらいこともあるでしょう。
その点、副業先で本業とは違うジャンルのデータを分析できたり、本業で活用できない種類のアルゴリズムを利用するなどできれば経験や実績につながります。
独立の準備
将来的に起業や独立を考えるデータアナリストも多いでしょう。すぐに会社を辞めてフリーランスをスタートするよりも、最初に副業で何案件かこなしてから独立したほうがリスクは低いです。
フリーランスになった後は、個人事業主のため会社員より信用は下がります。クレジットカードやローンなどは会社員時代に組んでおくとよいでしょう。
データアナリスト副業の種類
ここでは、データアナリストが副業でおこなう仕事内容や求人の類型を紹介します。
コンサル型
データアナリストとしての知見をいかして分析業務に関するアドバイスや事業や組織に関するコンサルティングをおこなう副業です。
案件の獲得にはマネージャーやリーダーとして分析チームを管理したことのあるレベルの知見とスキルが必要となります。
コンサルを実施する方法は案件により異なります。分析案件をメンバーと一緒にまわすこともあれば、指示出しと確認メインで動くこともあるでしょう。
副業のデータアナリストは稼働できる時間に限りがあります。そのため、効率的な稼働として現場の課題や疑問に対してチャットで回答したり、短いミーティングでの付加価値提供を心がけましょう。
必要に応じて研修や対面でのミーティングなどを実施する必要もありフレックスなど平日の日中帯にも動ける場合におすすめです。
エンジニア型
データアナリストのエンジニアとしての側面から企業の分析業務や開発を支援する副業です。データ分析基盤の整備やアーキテクチャを設計するデータエンジニアとしての案件も含まれます。
エンジニア型の副業では、機械学習やデータマイニングなど大量のデータをハンドリングするためのデータ処理やデータエンジニアリングの経験やスキルが必要となるでしょう。
BIエンジニアやBIコンサルタントとも重複する領域ですが、BIツールを導入してダッシュボード構築やレポート作成、KGI・KPI設計、ログ設計などデータ可視化のニーズも高いです。
スポット型
一回限りの分析や小規模なデータに関する分析の需要もあります。分析とレポーティングをセットでおこなったり、指定の分析ツールを使用するものもあります。
データアナリストとして経験が浅い場合や初心者の場合は、ランサーズやクラウドワークスなどクラウドソーシング経由で基礎集計やグラフ化など軽めの分析案件から副業を開始してみてもよいでしょう。
データアナリスト副業の単価
データアナリストとして副業を探す際の単価の目安としては、月10から20万円を目安とするとよいでしょう。フリーランスのデータアナリストが週5日企業に常駐して働く単価の目安は80万円程度のため、週1日程度の稼働と考えると妥当といえるでしょう。
もちろん、知名度の高い企業で働いている場合や書籍の出版歴があるなどの場合は標準よりも高い単価の案件を獲得できます。
データアナリスト副業の始め方
データ分析の実務経験を積む
データアナリストの副業案件を受託するためには、会社員として3年ていど企業に勤務した実績が必要です。
大学院や研究者として統計や機械学習に携わっている場合は、企業での勤務経験がなくとも仕事を得られる可能性はあります。
副業案件に対応する時間を確保する
受注する副業の種類にもよりますが、あらかじめ副業案件を完了できるだけの時間を確保しておきましょう。
会社の業務時間が長い場合は、残業のない会社に転職するなど、副業のできる余裕は必要でしょう。
副業案件を受注する
データアナリストの実務経験をつみ、時間を確保したら実際に副業案件を探しましょう。
知り合いからの紹介のほか、エージェントやクラウドソーシングで案件を探すことができます。
まとめ
今回は、データアナリストの副業について紹介しました。データ分析人材としては、データ分析部門がある事業会社のデータアナリストへの需要が高いです
また、コンサルティングファーム、データ分析企業、マーケティング会社などで働いた実績があれば、副業案件でも仕事を依頼されやすいでしょう。
データ分析チームを立ち上げたばかりの企業やベンチャー・スタートアップなどノウハウが不足していてメンバー教育を実施したい組織などでコンサルやアドバイザリーの需要があるのです。