営業・セールスの副業で稼げる?案件の種類・単価相場・仕事の探し方
営業代行やコールドコール、問い合わせフォーム送信、見込み顧客の紹介、インサイドセールスなど営業職種の副業案件への参画をサポートするエージェントや求人サイトが増えてきました。
この記事では、営業・セールス関連の副業のはじめ方、どの程度稼げるか、報酬・単価相場の目安、会社にバレないための注意点などを紹介します。
営業の副業をはじめよう
営業・セールス系副業人材の需要は高い
テレアポやインサイドセールス、Web商談、対面営業など新規開拓を中心に営業活動に関するアウトソースのニーズが高まっています。
単に人手が足りないといったものから、売上が伸び悩んでいる、営業に関するノウハウがない、採用の手間や教育の時間が惜しいなど、営業のプロに業務を任せたいという要望が出てきています。
総務人事や財務経理、ITなどの業務を中心にBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)市場が発展するなか、従来は外部委託の対象とされなかった営業分野にもアウトソース化の波が押し寄せています。
営業に関する副業市場が盛り上がる背景
営業に関する副業が増加する背景として、業務委託の営業案件や副業求人が流通する世の中の環境が整ってきた点があげられます。
営業代行に関するプラットフォームが登場し、クラウドソーシングやセールス系のマッチングサイト、副業エージェントなどを利用することで、仕事を発注する企業も人材を募集しやすく、受注する個人もマッチする副業案件を探しやすくなりました。
副業(複業)を許可する会社が増え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行からテレワークやリモートワークなど在宅での働き方にシフトする営業パーソンも増え、副業を希望する人材が市場に供給されている点も副業市場の盛り上がりを手助けしています。
営業職の副業収入の相場
勤務時間などの縛りがない営業案件の副業では、完全歩合制(フルコミッション)など成果に連動した料金体系を用いることが多いです。
担当範囲や業務内容は依頼する企業との契約により異なります。契約締結や申込みなど成約までをすべて担当する依頼もあれば、アポや商談設定まで見込み顧客の紹介がメインの副業もあります。
営業代行の報酬としては、商談アポ1件あたり1万円程度が相場です。契約締結までを担当する場合には、粗利の10〜20%といった設定もあります。
とはいえ、ターゲット顧客や商材の粗利、担当する工程により成約の難易度も異なります。通常は仕事の負荷や難しさに合わせた料金設定になっています。
営業の副業の種類
ここでは、営業・セールスに関する副業の種類について具体的な仕事の例をみていきましょう。同じ営業職でもメンバークラスのプレイヤーとマネージャーなどの管理職で担当できる案件に違いがあります。
営業として手を動かす仕事
プレイヤーとして働く営業向けの副業の例としては、以下のような仕事があります。作業内容や範囲に違いはありますが、いずれも実働が必要な内容です。
- 営業代行
- 見込み顧客の紹介
- テレマーケティング
- コンタクトフォーム営業
- 営業リスト作成
これらの案件は、新規事業の立ち上げ時や新製品の販売などですぐに営業を強化したいという企業などから出されます。
営業部門の立ち上げや強化する仕事
一方で、営業部長や課長などの経験者向けの副業案件としては、人材育成や体制構築、戦略立案など人を動かす案件も増えてきます。
営業パーソンの採用や育成に苦労する会社では、営業同行や研修を通したトレーニングの需要も多いのです。
営業の副業のメリット・デメリット
営業が副業するメリット
収入アップ
営業の副業をするメリットで、もっとも大きいのは収入アップです。
歩合が設定されていない営業職や昇給の幅が決まっている会社などでは、会社員としての収入アップには限界があります。
一方で、副業の営業代行で成果をあげれば、本業以上に収入を得ることも可能です。
ただし、歩合やインセンティブがある職場で働いている営業は、普段の仕事に専念したほうが収入を増やせることもあるため注意しましょう。
腕試しできる
営業をしていると、自分の実力で売れているのか、商品や会社の知名度で売れているのか判断が難しいこともあります。
副業では、知名度のない商材やサービスを扱うこともおおく営業力を試すことができます。
また、普段の仕事で携わっている業界や商材、顧客とは違うジャンルのセールスに取り組むことでスキルアップにもつながるでしょう。
人脈づくり
営業代行など新規開拓の副業を実施して、アポ取りだけでなく、顧客への訪問や対面営業を実施していくと、副業とはいえ新たな顧客やつながりを作ることができます。
本業での取引先に対して、別の角度からソリューション営業を実施したり、顧客に喜ばれる提案ができればお互いにメリットが出てくるでしょう。
営業が副業するデメリット
自由な時間が減る
本業の合間とはいえ、営業活動をおこなうとなると、それなりに時間もかかるものです。日中の仕事にプラスして、副業でも時間をつかうと自由な時間はそれだけ減ってしまいます。
副業でお金は稼げるかもしれませんが、睡眠時間や休息の時間も確保できなくなるようだと本来の会社の仕事にも支障がでてしまいかねません。
本業に影響がない程度には労働時間をセーブして働く必要があるでしょう。
手間や雑用が増える
もう一つのデメリットとして、手間や雑用が増えることがあげられます。はじめての副業では、副業先を探すことから始めなければなりませんし、サイトに登録ための準備や手続きなども必要でしょう。
また、副業で得た収入が一定額を超えると確定申告の対象となります。副業先からの入金のための銀行口座や帳簿の作成など、源泉徴収となるサラリーマンとは違い自分で手続きが必要な点は覚えておきましょう。
営業の副業の探し方
副業エージェントに登録する
最近では、本業のある会社員向けに副業を紹介するエージェント業も増えてきました。営業職専門に営業代行の業務委託案件を紹介するサービスも出てきています。
特定業界で人脈を保有する営業経験者やマネージャー、部門長クラス向けの営業組織立ち上げ、営業戦略についてのコンサルティングといったプロジェクトも多いです。
サイト上から登録すると、スキルや経歴にマッチした仕事を紹介してもらえます。
クラウドソーシングで探す
テレワークや在宅ワーク中心の営業案件をサイト上から探して企業に直接提案できるのがクラウドソーシングです。
問い合わせフォームからのDM送信やテレマーケティングなど営業のなかでもライトな案件が多数掲載されています。
Microsoft Word、PowerPoint、ExcelなどOfficeソフトを使用して営業リストの作成や営業資料の作成など事務系の副業もチャレンジできます。
営業代行の副業求人に応募する
indeedなどの求人情報サイトには、正社員だけでなく、フリーランス向けの業務委託の求人も掲載されています。そのような求人のなかから、副業OKの求人を探して応募することもできるでしょう。
副業報酬の相場や金額を調べる際には、まず検索してみるとよいでしょう。
自分で営業する
営業スキルを持った人材であれば、直接企業に話を持ちかけてみるのも方法です。
自分が詳しい業界や経験のある分野で売りたい商材や売りやすい製品がある、もしくは、販売先の顧客にあてがあるなどの場合は、販売計画を作成して打診してみましょう。
営業の副業をはじめる前に
営業経験があるほうが稼ぎやすい
成果報酬では、固定給と違い成果を出せなければ報酬を得ることができません。そのため、営業代行の副業をはじめるなら、営業職として経験を積んでから副業をスタートするのがおすすめです。
ただし、営業の副業が未経験では受注できないかといわれればそうではなく、どちらかというと未経験からでもスタートしやすい仕事と言えます。
成果報酬の仕事も多い営業代行の副業では、未経験者への依頼のリスクが低いため、営業経験のまったくない未経験や初心者でも始められる仕事は多いのです。
会社にバレるのが心配なら事前に許可を
営業職の副業は稼ぎやすいです。そして、報酬が発生して確定申告をおこなうと住民税の金額が変わることがあります。
副業が会社にバレる原因として多いのが、この昇級していないのにもかかわらず、住民税の金額が変更になることです。
副業を禁止している会社などで、副業していることがバレてしまった場合、始末書や懲戒の原因となってしまいます。
副業をおこなう際は、事前に職務規定を確認し、上司や人事などから許可をとっておくとよいでしょう。
まとめ
法人向け、個人向け、新規開拓、ルートセールス、代理店営業、外勤営業(フィールドセールス)、内勤営業(インサイドセールス)など世の中に営業と名のつく職業はかなり多いです。
それだけ営業の仕事が世に浸透しているということでもあります。その一方で、営業ノウハウがなかったり、売上不振に苦しむ会社もあります。
営業担当者からすると意外かもしれませんが、実は世の中には営業部門のない会社も多いのです。
設立したばかりのベンチャー・スタートアップや技術や製造が主体の会社、下請け業務がメインの会社などでは、社長のみが営業しているという会社もざらです。
また、自社内に営業スタッフを抱えているにもかかわらず、営業代行の法人企業やフリーランスに営業を依頼する会社もあります。
そのように、もっと商品を販売したい、売上を拡大したいという企業に対して、営業という手段を提供するのが副業人材を活用することでよりスムーズになってきているのです。