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ニートから正社員に就職する方法

職歴なしのニートでも就職して正社員になることはできるのでしょうか。また、男性や女性、30代、20代などで就職の難易度や状況に違いはあるのでしょうか。

この記事では、ニートから正社員になる方法、脱ニートできる人とできない人の違い、支援制度についてなど紹介します。

ニートでも就活すれば正社員になれる?

20代前半は未経験OKの求人も多く可能性は高い

若手社員を求める企業や熱意や人柄重視で正社員の採用を行う会社など、25歳までは、たとえ「職歴なし」でも未経験者を歓迎する職場は多いです。第二新卒と呼ばれる、学校を卒業してから3年以内の枠に分類されることもあるでしょう。

離職してからブランクが空いている場合、高校中退、中学校から引き篭もりで職歴がない場合など、状況によって難易度は異なります。

20代後半よりも20代前半のほうが就職はしやすいため、就職すると決めたなら早めに行動にうつしたほうがよいでしょう。

30代後半以降は就職の難易度が高いことを覚悟する

一方で、年齢が30歳を超えてくると、ニートから正社員への就職の難易度もあがってきます。正社員として働いた経験があっても離職中の期間が長かったり、アルバイトしか職歴がない場合などは書類選考にも通りずらいでしょう。

30代も前半のうちはまだましですが、30代後半で初めての就活となるとかなりの数の求人応募や面接をこなす必要が出てきます。40代、50代になってくると正社員として就職できる可能性はかなり低くなってしまうでしょう。

ニートから正社員へのキャリアチェンジは不可能ではない

上記のように年齢や学歴、健康状況などによっては正社員での就職が難しいこともあります。それでも根気強く就職先を探して労働への熱意を示せば、ニートでも働ける職場はあるものです。ポイントは後述しますが人気のない職種や業界をターゲットに就職活動を進めることです。

いきなり正社員としての採用が難しい状況であれば、アルバイトや派遣社員から始めてみるのもおすすめです。就職活動の期間を半年や一年などと区切ってできることから進めてみるとよいでしょう。

ニートからでも正社員になれる理由

一般的に就職が難しいとされる職歴なしや高卒のニートでも正社員として働ける機会が増えてきました。そのように、未経験者や初心者でも労働力として重宝される背景にはどのような要因があるのでしょうか。

少子高齢化で人手不足が加速している

少子化や高齢化が進む日本国内では、労働人口の減少が深刻化しています。後継者不足や人手不足から廃業をよぎなくされる事業者もあるほどです。

そのような人材不足の状況は、アルバイトや派遣などの非正規社員にとどまりません。正社員の採用でも人員の確保に苦労する会社が多く、職歴のないニートでも採用される余地が生まれているのです。

ニートやフリーター向けの転職支援が充実してきた

手間の割に報酬が少ないため、従来は職歴のないニートやフリーターの就職支援をおこなうエージェントはあまり多くありませんでした。

しかし、近年では転職市場や人材ビジネスの活況から第二新卒既卒者をターゲットとして就職の支援をおこなうエージェントやスクールなどの事業者が増えてきました。

そのようなエージェントでは、ニートやフリーターでも応募できる求人を紹介し、職務経歴、履歴書や面接対策などもサポートしてもらえるのです。

ニートできる人とできない人の違い

ニートからでも就職して正社員になれる人もいれば、ニートのまま社会復帰できない人もいます。そのようにニートを脱出できる人と出来ない人で、明確な違いはあるのでしょうか。

ニート脱出できない人の特徴

まずは、なかなか就職できず脱ニートできない人の傾向について紹介します。これから正社員を目指すなら反面教師として覚えておきましょう。

職種に対しての偏見やNGが多すぎる

ニートやフリーターが正社員を目指す際に、一般の人が目指さない職業や人の集まらない求人募集を狙った就職活動が中心になります。求人募集に応募が沢山集まるような会社ではわざわざ未経験者やニートを雇うメリットが少ないからです。

そのため、工場や営業、介護など職種に対しての偏見が強いと応募できる求人がなく就職活動自体が難しくなってしまい失敗に近づくでしょう。

そもそも行動していない、行動量が少ない

ニートできない原因で多いのが、そもそも就職のための行動をおこしていないケースです。ハローワークやエージェントへの登録、履歴書・職務経歴書の作成、求人への応募など地道な作業を一つ一つこなしていくのは大変ですが、それらをしない限りは内定をえることもできません。

また、書類選考や面接などでの不合格率の高いニートの就職では質以上に量が求められます。選考結果に一喜一憂せず、失敗を振り返りながらも、採用試験を受け続けない限りは内定もなかなか得られないでしょう。

振り返りや改善ができない

数をこなすことが重要といっても、漠然と応募を繰り返すだけではうまくいきません。応募書類や志望動機、面接内容に対して改善すべき箇所の振り返りや対策をおろそかにすると何も成長がないまま年月だけが過ぎていくでしょう。

ニートから正社員への就職では、成功した場合でも半年や数年単位で時間がかかることもありますが、前向きに取り組む必要があるでしょう。

ニート脱出できる人の特徴

一方で、ニートからでも正社員の内定をゲットして就職できる人の特徴はどのような傾向があるのでしょうか。

意欲が高い

ニートからの社会復帰を実現できる要因として、もっとも重要なのは行動です。あきらめず、前向きに就職活動を続けられた先に正社員就職の道があります。

両親の病気や定年退職、将来への不安などニートが就職を志すきっかけは様々ですが、その決意が強ければ強いほど自身を律することができ就職の支えとなります。

採用側の企業としても働く意思や勤労意欲が高い労働者は歓迎しているため、そのような熱意を面談の場で表現できる人は採用されやすいでしょう。

不人気職種を厭わない

未経験で挑戦できる仕事のなかにも、採用されやすい仕事もあれば採用されにくい仕事もあります。不人気でなかなか人が集まらない仕事はニートからも避けられることが多いですが、そのような人気のない求人も対象とすると内定をもらいやすくなります。

わざわざブラック企業や待遇の悪い求人を選んで応募する必要はありませんが、ニート脱出できている人は、柔軟にそのラインを変化しています。選考結果をみながら徐々に妥協していける柔軟性は必要でしょう。

相手の視点で考えられる

就職活動では自分のことばかりでなく、相手のことを考える必要があります。自分がしたい仕事やしたくない仕事など自己分析も大切ですが、それ以上に相手の感情や背景を想像する必要があります。

社会復帰に成功するニートは、どんな企業やどんな仕事であれば、自分という労働力を必要とするかをよく理解しています。ニートが長いとどうしても社会性が低くなってしまいがちですが、相手の必要なものを差し出す視点を持つと良いでしょう。

ニートから正社員になる方法

ニートに成功して正社員になる方法としては、知り合いの紹介やコネ入社を含め企業と雇用契約を交わし正社員として就業を開始することです。社会復帰や就職の意思を固めたら、周囲に相談してみることからはじめましょう。

未経験可の求人に応募する

ニートが就職して正社員になる方法で、メジャーなのは未経験者を歓迎する職場の求人募集に応募して採用されることです。

世の中の需要と供給の状況やミスマッチを観察しながら、人手不足な業界や、未経験を積極採用する職種を狙っていきましょう。

IT業界

IT業界のプログラマーやエンジニアは今後人材不足が懸念される職種で、未経験者を求める企業も多くあります。研修付きの求人で勉強しながらスキルアップもできるでしょう。また、Web広告やSESなどの営業職では学歴や職歴を問わない募集も多いため、ニートから正社員を目指しやすい業界といえるでしょう。

製造業

国内では様々なメーカーが工場で働く労働者を募集しています。工場内の作業員として働く求人では、各工程のマニュアルや手順がしっかりと整備されているため、職歴が少なかったりコミュニケーションが苦手なタイプでも挑戦しやすいでしょう。「期間工」という有期契約の社員から正社員を目指す方法もおすすめです。

配送業

物流や配送の現場で働く仕事も学歴や職歴に関係なく、社員として採用されやすい職場です。倉庫内での荷物整備やピッキング、配送ドライバーなど運転免許は必要ですが、未経験からでも挑戦しやすいです。自動車ドライバーのほかに、バイク便や自転車便などの仕事もあります。

上記のほかにも、ニートの就職に向いた仕事はたくさんあります。変に頑固にならず柔軟に対応することで、様々な業界・職種が未経験で挑戦できます。

求人情報サイトやエージェント、ハローワークなどで未経験者向けの求人を探して、どんどん応募していきましょう。

正社員登用制度を利用する

最初から正社員として採用されることが難しければ、二段階での就職をおこなう方法もあります。契約社員やアルバイトには、最初は非正規雇用で働いたあとに仕事が認められれば正社員に移行できる制度を導入する職場もあります。また、契約社員には一般的な派遣のほかに、正社員への登用が前提となる「紹介予定派遣」の制度もあります。

公務員試験を受ける

ニートが定職に就く方法として、民間企業のほかに地方公務員や国家公務員を目指す方法があります。ただし、高卒程度の公務員試験の受験資格は高校卒業後の2年以内とされていたり、目指す区分によって年齢制限や受講の条件があります。公務員というとお堅い印象もありますが、安定度ではトップクラスの職場になります。就職活動とは違った難しさがありますが、一度調べてみてもよいでしょう。

ニートから正社員になるために

就職のための下調べや準備をする

就職活動を始めるための準備をします。インターネット上の求人情報サイトや転職サイトに登録して、実際に募集されている未経験求人の内容を確認しましょう。

ニート就活の下調べや自己分析などには、就職支援サービスを利用するとよいでしょう。

求人サイトを利用する

転職サイトや求人情報サイトには実際の求人票が掲載されています。検索機能を使って、住んでいる地域や未経験歓迎の求人を探してどのような職種や業種があるのか把握していきましょう。練習のためにも手頃な求人に応募して温度感を確かめるのもおすすめです。いきなり第一希望に近いところは応募せず、最初は様子見にとどめましょう。

エージェントに登録する

ニートやフリーター・既卒第二新卒などを支援するエージェントに登録してみましょう。学歴や経歴次第では登録できない会社もあるかもしれませんが、その場合は無視して、利用できるサービスをつかっていくとよいでしょう。20代・30代であれば支援の対象となるエージェントも多く、担当者によって対応の幅も変わるため相性の良い担当者に任せるとよいでしょう。

スクールを利用する

ITエンジニアやWebデザイナーを目指して、就職も支援するプログラミングスクールが増えています。IT業界を目指す場合は、そのようなスクールを利用してもよいでしょう。

国や行政の就職支援を利用する

ニートの就職に関して、ハローワークジョブカフェなど公共の支援やサポート制度も利用するとよいでしょう。若年層向けのほかに就職氷河期世代の中高年に向けた支援も始まっています。

ハローワーク

ハローワークは、厚生労働省が運営する職業紹介に関する行政機関です。職安という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、正式には「公共職業安定所」と呼ばれます。

就職困難者を支援し雇用を安定化する役割を担うため、求職者だけでなく人材を求める企業も無料で利用できます。

全国の各地域に拠点が設置されており、地方在住でも活用しやすく民間の事業者とは異なる観点でのサービスも提供しています。

ジョブカフェ・ジョブサロン

都道府県などの行政が管轄する就職促進や支援施設としてジョブカフェとジョブサロンがあります。

ジョブカフェ

15歳から34歳までの若年者を対象とした支援施設がジョブカフェです。ただし、対象年齢は地域により異なります。上限を29歳までに限定する施設もあれば、39歳や44歳まで引き上げる施設もあります。

ジョブサロン

ジョブサロンは、35歳以上が対象となる中高年者向けの支援施設です。ジョブカフェと同様、就職相談、セミナー、求人紹介などを無料で提供しています。

地域若者サポートステーション

地域若者サポートステーション(略称:サポステ)は、厚生労働省が管轄する自立支援の機関です。以前は15歳から39歳までの若年層が対象でしたが、就職氷河期支援プログラムに伴い49歳以下までを支援するようになりました。

サポステでは、ハローワークのような求人のあっせんなど直接的な就職支援はおこなっていません。社会復帰のためのカウンセリングや就労体験など働く前段階のサポートがメインとなります。