本サイトはプロモーションが含まれています。

データサイエンティストとデータアナリスト、データエンジニアの違い

データ分析の専門部署が設立されたり、機械学習サービスの開発をチームで行うような会社も増え、データサイエンスに関する職種が日本でも、徐々に定着してきました。高い年収を目指してデータサイエンティストを志す方も多いのではないでしょうか。

そのようななか、データサイエンティストと混同されやすい職業として、「データアナリスト」「データエンジニア」があります。今回は、それら職種の仕事内容や役割、スキルの違いについて解説します。

データサイエンティストとデータアナリスト、データエンジニアの違い

まずは、業務内容や必要なスキルから、それぞれの職種の違いをみていきましょう。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、ビッグデータ統計学者への注目が高まるとともに、生まれた比較的新しい職業です。Harvard Business Reviewの記事で紹介された「21世紀に最もセクシーな職業」というフレーズが有名になり、2013年頃に国内でも話題になりました。

その後、ディープラーニングなどAI技術の発展とともに、機械学習のためのデータ収集やモデル作成、トレーニングを行う職種として再度注目されるようになりました。そのため、データサイエンティストは、機械学習の実務と関わりが深くエンジニアと混同されることも多いです。

そのような、機械学習のほかに、統計手法を駆使したデータ分析業務やコンサルティングなどの仕事に従事するデータサイエンティストも存在します。Webサービスを運営する企業やスマホアプリ、ゲームなどでは、アクセスログや購買データの取得が容易なため、早くからそれらのデータを分析して、ビジネス上の意思決定やマーケティングに利用してきました。

また、金融、保険、広告、医療といった業界では、もともと統計的な手法を駆使する分析職種が存在しています。データサイエンティストは、それらの分析職から発展してきたという経緯もあります。そのため、分析業務に絞るとデータサイエンティストとデータアナリストの業務内容に明確な違いはないといえます。

データアナリスト

データアナリストは、データ分析の専門職です。データサイエンティスト、データエンジニアに比べると業務内容が明確でイメージしやすいといえます。経営やビジネス上の意思決定をサポートするアナリティクス業務や、データから何らかの示唆を導き出すためのデータ解析やデータの可視化などに取り組みます。データアナリストの発展系がデータサイエンティストという見方もありますが、機械学習技術を利用してデータ解析に取り組むこともあるため、そのような際に区別が曖昧になります。

アナリティクス業務を担当する場合は、データの収集、分析、レポーティングといった分析業務を軸とした仕事に従事します。統計ソフトを利用する職場もありますが、最近では分析にオープンソースのソフトウェアを利用するケースも増えており、PythonやRなどのプログラミングやSQLでのデータベース操作などのスキルが必要です。

ただし、分析をおこなえる程度にコーディングができれば問題なく、エンジニアリングの要件はそこまで高くありません。データアナリストが分析を行える環境やインフラを提供する役割としてデータエンジニアがあります。

データエンジニア

データエンジニアは、データサイエンス分野でエンジニア業務を担当する技術者です。企業がビッグデータを活用する際の、分析基盤やインフラの設計・構築・運用をおこなう「データ基盤エンジニア」「データアーキテクト」のほか、BIなど可視化サービスのエンジニア、機械学習サービスの実装を担当するエンジニアもいます。

データエンジニアは、データサイエンティストやデータアナリストと協業するため、機械学習や統計に関する業務フローを把握する必要がありますが、数理統計の知識に関してはデータサイエンティストほど求められるわけではありません。

ただし、ITスキルに関しては、インフラやクラウド、データベースなどについて設計から開発・運用までのスキルを高いレベルで要求されます。

まとめ

ここまで、データサイエンティストとデータアナリスト、データエンジニアの職種について紹介しました。結論としては、それぞれの職種について会社により定義が異なるため求人を探す際は注意が必要です。

機械学習サービスの実装を担当するポジションの求人を例にすると、ある会社では「機械学習エンジニア」で募集があり、別の会社では、「データサイエンティスト」、また別の会社では「データエンジニア」で募集されているというような状況のためです。

基本的には、データアナリストは分析職、データエンジニアは技術職という理解で問題ないかと思われます。そして、データサイエンティスト、機械学習エンジニア、AIエンジニアは、企業により仕事内容が異なるため求人毎に確認することが大切です。

機械学習エンジニアの年収・給料

転職や就職、あるいは将来の年収アップへの期待からAI職種へのキャリアチェンジを検討している方も多いのではないでしょうか。データサイエンティストやAIエンジニアと並び、注目度の高いAI関連職種として「機械学習エンジニア」があります。

今回は、そんな機械学習エンジニアの平均年収や給与相場について紹介します。

機械学習エンジニア(MLエンジニア)とは

機械学習エンジニアは、機械学習や深層学習(Deep Learning)などAIの開発・実装を担当するソフトウェア技術者です。機械学習を英語で表記したMachine Learningの頭文字を略して、MLエンジニアとも呼ばれます。主な仕事としては、機械学習サービスのシステムへの実装などがあげられます。

ただし、機械学習エンジニアが業務上で担当する役割は、所属する会社や配属された部門・チームにより異なります。海外論文などの技術調査、機械学習モデルの作成・調整といったAIエンジニアのような役割を期待されることもあれば、別の会社では、データ分析基盤の構築などのデータエンジニアとしての役割を期待されることもあります。

機械学習エンジニアの年収・給料

日本での機械学習エンジニアの平均年収

indeed上に掲載された求人情報を集計したデータ(最終更新:2019/07/01)によると、日本の「機械学習エンジニア」の平均年収(給与)は、627万円です。「エンジニア」で集計した場合の538万円に比べ、87万円高い結果になっています。一般的な会社員の平均年収に比べても十分に高い給与といえるでしょう。

また、AIは、まだまだこれからの分野といえます。さらに需要が急拡大しており、実務経験者が足りていないという事情もあります。そのため、ITエンジニア・プログラマとしてのスキルや経験があれば、未経験者を採用している企業があり、機械学習エンジニアの平均年収を下げている要因になっています。経験者と未経験者で年収幅が大きいため、十分な実績や経験を持った人材であれば、1000万円を超える年収提示も少なくありません。

海外での機械学習エンジニアの平均年収

AI関連職種の給与は日本国内と海外の差がよく話題になります。機械学習エンジニアの場合は、どのような状況でしょうか。アメリカの求人サイトglassdoorで調べたところ、機械学習エンジニアに該当する「Machine Learning Engineer」の平均年収は約12万ドル(2019/7/2) でした。1ドル108円で日本円に換算すると約1300万円です。日本の627万円と比べると、おおよそ2倍の金額です。

そもそもの物価の違いや、海外の求人の場合はコンピュータサイエンスの学位が必要など人材に求める要件や流動性などの違いはあるものの、年収は海外の方が高そうです。

機械学習エンジニアの年収は今後どうなる?

機械学習や深層学習などの開発経験を持つエンジニアは絶対数が少なく、需要と供給の関係から転職マーケットでは希少人材として扱われています。そのため、実務経験のある機械学習エンジニアは、転職やポジションチェンジによって年収を上げやすい状況といえるでしょう。

ただし、この先将来的に年収をあげやすい状況が続くとも限りません。転職市場や人材マーケットに機械学習を実装できるエンジニア・プログラマが増加した場合に、現在のスキルセットだけでは年収が下がってしまう心配もあります。年収を上げていくためには最新技術をキャッチアップする。マネジメント層へ昇進するなどは、他の職種とも同様に必要です。

RPAコンサルタントとは?仕事内容、年収相場、求人需要について

昨今注目される技術として、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)があります。RPAは、企業内において発生する単純作業をデジタルロボットが代替し自動化することで業務改善を行う手法です。従来のITシステム導入に比べ、開発期間が短い点が特徴です。

企業内に存在する、経理、人事・総務、購買・倉庫、販売・営業、情報システムなど様々な部門がRPAの適用対象とされており、今後も需要が高まっていくと考えられます。

今回は、そのようなPRA関連の職種として注目度の高い「RPAコンサルタント」の仕事内容、年収相場と単価、求人需要について紹介します。

RPAコンサルタントとは

RPAコンサルタントは、デジタルレイバーによる業務改善や経営課題の解決に関するプロフェッショナルです。主にRPAの導入プロジェクトにおいて要件定義やPoC、計画策定などの業務で活躍します。

働き方改革の推進や少子高齢化による人手不足といった社会背景からも、従来人間が行っていた業務をロボットが自動化、効率化するRPAへの期待が高まっています。

働く場所・雇用形態

主にRPA導入を支援するコンサルティングファームSIer、RPAベンダーなどの受託企業で活躍する場合が多いです。それらの受託企業は、大手企業を中心に自社内でのRPA導入や業務改善の依頼を受けてコンサルティングやRPAの導入支援サービスを提供します。

正社員での働き方のほか、他のIT職種と同様にフリーランスとして業務委託で客先に常駐することも多く、実務経験を数年積むことで、個人事業主や法人として独立・起業もキャリアパスのひとつです。

関連する職種

RPAコンサルタントに関連する職種として、RPAエンジニアがあります。RPAコンサルタントがRPA導入に必要な業務プロセスの見直しや要件定義、ツール選定など上流工程を担当するのに対して、RPAエンジニアは、実際のRPAロボットの構築やシステム開発、RPA業務の運用・保守など現場での開発業務を担当します。

 

RPAコンサルタントの仕事内容

主な仕事内容として、RPA導入に関するコンサルティング業務があります。クライアントの課題や導入目的と照らし合わせ適切なRPAの導入をサポートします。

業務把握

ヒアリングや業務の観察を行い、クライアントの業務内容やプロセスを把握します。事前検討の内容をもとに、RPAの適用箇所や導入範囲決定の支援をします。

テスト導入/PoC

本番導入の前に、PoCやテスト導入など一部業務に対してRPAを適用する場合があります。その際は、検証内容を明確にし、テスト実施の効果を計測します。

導入計画策定

事前のヒアリングやテスト導入の結果から課題を抽出し、RPA導入後の業務フローや各部署の役割などを決定したうえで、全体の要件を定義し導入計画も立案します。

導入/定着補助

導入後は、運用・保守業務の改善や、適用範囲の拡大に関する提案や追加開発、マニュアルなどの作成を行います。運用部門への説明や研修などを担当することもあります。

 

RPAエンジニアの年収相場と求人需要

ここでは、RPAコンサルタントの年収やフリーランスで働く際の単価、求人需要について紹介します。

年収・単価の相場

RPAコンサルタントの年収は、経験年数や実績、保有スキルにより幅があります。コンサルティングファームなど中途採用の求人募集では、年収1000万円以上の案件も少なくありません。

需要に対して経験者の数が足りておらず、コンサルタント経験者やシステム開発、RPA経験者などから未経験でのポテンシャル採用も活発に行われています。その場合は、経験者よりも年収相場は下がります。

フリーランスとして働くRPAコンサルタントの単価も、スキルや経験年数で大きく異なります。開発経験や特定のRPAツールの使用経験に加え、業務設計やプロジェクトマネジメントなどの経験があれば、月120万円を超える単価も狙えるでしょう。

求人需要

RPAに注目が集まり、企業の導入が順調に推移するなか、RPAコンサルタントに対する求人需要も増加の一途をたどっています。RPAの経験はなくともITコンサルタント経験やシステムエンジニアとしての開発経験があれば、未経験でも採用されやすい状況といえます。

求人情報サイト「スタンバイ」が行った『RPA関連求人の動向調査(2018年10月)』によると、同サイトに掲載された求人のうち「RPAコンサルタント」の単語を含む求人数は前年同月比6.0倍に増加しており、最高提示年収も3,000万円と採用が過熱している状況です。

求人に含まれる単語 前年比(求人数) 求人件数 最高提示年収
RPA 6.4倍 1,961件 3,000万円
RPA エンジニア 9.1倍 556件 2,000万円
RPA コンサルタント 6.0倍 698件 3,000万円
RPA BPO 5.3倍 192件 3,000万円

求人検索エンジン「スタンバイ」調べ

 

まとめ

この記事では、いま注目のRPAコンサルタントについて紹介しました。企業でのRPA導入が進むとともに、業務改善やRPA導入のコンサルティングを行う専門職である「RPAコンサルタント」の求人ニーズが増加しています。

中途採用時の応募条件として、RPAツールの使用経験やRPAプロジェクトの実務経験を必須とする場合もありますが、ITコンサルタントシステムエンジニアなどの経験があれば、挑戦することも可能な職種です。

また、RPAコンサルタントとして年収や単価を上げていくために、特定の業務内容に関する知識や、「UiPath」「Automation Anywhere」「Blue Prism」など特定のRPAツールへの知見が評価される場合もあります。

RPAコンサルタントはRPAエンジニアと比べ、経営課題に対する解決策を提案したり業務プロセスもふくめた全体設計を行うなどより上流の仕事になります。報酬が高い分それにみあったスキルや能力を求められる傾向にあるため、エンジニアからのキャリアチェンジを考える場合は開発のほか、ロジカルシンキングやコミュニケーションなどのスキルを身につけるとよいでしょう。